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古川日出男「LOVE」

古川日出男の「LOVE」を読んだ。
初古川日出男。

まず読み初めての感想は、クセが強すぎて、読む人を選ぶんだろうなということ。誰の視点で書かれているのかは一読しただけではわからないだろうし、だからといって一読したらすべての謎が解決するかというとそういうわけでもない。各章の語り手は、その世界全体を理解しているようなのに、当たり前のようにその世界の人物として登場するし。

小説というか、物語というものに「テーマ」とか「人に伝えたい何か」を望む人にもたぶん向かない。これに関しては、自分に理解能力が足りないだけかもしれないけど、少なくとも一回読んだだけで、この小説から読者に伝えたいことというものは浮かび上がってこなかった。

それでも、最後まで読んだ。今までに触れたことのない文体だったことも興味深かったし、何より口語体の細切れな文章は、自分のリズムには合っていた。これを読むと何か書きたくなるというのもわかるなぁ。影響されやすいだけかもしれないけど(笑)たぶん、取り上げなければ一生触れなかった本だと思う。そういう本にこうして出会えたことに感謝。自分が手に取らない本を人づてに知って手に取ってみるのは、やっぱりとても楽しい。

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畠中恵『つくも神さん、お茶ください』

畠中恵『つくも神さんお茶ください』を読んだ。
エッセイだということで読み始めたのだけど、どうも今まで自分が読んできたエッセイとは雰囲気が違う。
冒頭30ページくらいまでは、日常での自身の「本」との出会いについて書いているんだろうけど、これがまた読みづらい。擬人化してみたり、街にとらえてみたり…。しかも、現代語的な書き方をしていないから、さらにとっつきにくい。正直、途中であきらめようかと思った。

30ページをすぎると、過去に読んだ本の感想的なものであったり、本から得る食についてだったりと、一般的なものに近いエッセイにはなる。なるんだけど、これがまた読みづらい。その理由は、文末にある初出でわかった。この本は、とある小説やコミックの解説であったり、雑誌に載せたものであったりが、あまりにも多岐に渡っているので、まとまりがないのだ。

最後についているものも、詳しくは調べなかったけど、WEBか何かに掲載していたものらしく、特異な文章で読みづらい。

読んだ本であったりコミックであったりは、興味引かれるものもあったんだけど、それ以上に読みづらさばかりが印象に残ってしまった。
せめて、「である」調と「ですます」調くらいは整えてほしかったなぁ。

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最近読んだ本

感想を書いている暇がないので、読んだ本リストだけ。
どれもおもしろかったっす。
「スノーフレーク」と「ねずみ石」は大人に翻弄され、それでもけなげにがんばる子どもの話という感じ。
「武士道エイティーン」は武士道シリーズ完結編。相変わらずなふたりでこれもよかった。

角川グループパブリッシング
¥ 1,575

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『文・堺雅人』

いろいろ読んだ本の中で、一番時間をかけてじっくり読んだのがこれ。
俳優・堺雅人の雑誌連載を集めた1冊。
どうも初版というか初刷が少なかったみたいで、Amazonには新品登録はされないし(今でも登録はされたけど1〜2か月以内発送とかになってる)、各大型書店でも軒並み売り切れるという自体になってたようです。

予約もしなければ、発売日もすっかり忘れていた自分は、見事その大波をくらい、近所の本屋とか出かけた先の本屋とか散々当たって8軒目に最後の1冊をなんとか手に入れることができたという。心の中で拍手喝采、その書店に心から感謝しました(笑)。

で、内容ですが、堺雅人が好きならば、絶対に買わないと損。
堺雅人にはちょっと興味がある、くらいの人でも読むときっと楽しいです。

ひとつひとつのエッセイはとても短いけど、この人の言葉選びが結構おもしろい。
硬いような古いような、懐かしいような穏やかなような。
現代的というのとはほとんどマッチしない言葉遣いで、彼の声が聞こえてくるような、そんな感覚を覚えました。読み終えてしまうのがもったいないなーと思った、久々の本。

エッセイと言えば、小林聡美の『アロハ魂』も読んでました。
こっちはもうなんて言うか好き放題(笑)。
以前読んだエッセイとは冒頭少し書き筋が違ってるような、バラバラ感もあったんだけど、読み進めるとそれが気にならなくなる。自由奔放、やりたい放題、みたいな感じで、楽しそうだなーと素直に思える本。ハワイの旅ガイドになるかどうかはちょっと微妙(笑)。でも、知らない自分が素晴らしいって言えるのはすごいなあという、そんな感じの1冊でした。

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この辺の本を読んだ

ちょっと間が開いた間に、いろいろ本を読みまして。
この3つの中では『COW HOUSE』が一番読みやすいし、読後感がよかったなーと思う本。出てくる人が基本、善人であるというのはちょっとできすぎではあるけれど、でも、善人であるのも、それぞれの過去にいろいろなことがあったからかなと思うと、それはそれで悪くはないかなと。
主人公の視点で物語は語られていて、そこから一切逸脱しないところもよかった。彼が知らないこと、想像しないことは描かれず、だから結局わからないこともたくさん残ってしまうんだけど、一人称の小説なら、これは正しい姿だよねと思わせる語り口で読みやすかった。
人の優しさとかさわやかな話に触れたいならオススメ。

畠中恵の『ころこころ』は、病弱な若旦那が主人公の人気シリーズ最新作。短編集なのでこっちも読みやすい。今回は、若旦那以外を主人公にしたり、いつもとは見え方が変わるような工夫がされていて、こちらもよかった。内容は言わずもがなですが(笑)。

赤川次郎『お手伝いさんはスーパースパイ』は双子シリーズ久々の最新作。
赤川次郎の長編は久しぶりに読んだ気がするなあ。短編はさっくり読めていいんだけど、時々設定に強引さが出ちゃうところもあるし、解決部分が力業だったりもするので(それはそれで読みやすいという意味ではありなんだけど)、今回はじっくり読めました。つっても赤川次郎なので、それはそれ、軽快なライトな感じで気軽に。

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佐伯泰英『侘助ノ白』

居眠り磐音シリーズももう30冊目でした。
ここのところかなりのマンネリ感と、いざとなったときの飛び道具感が強くてどんなもんやらと思っていましたが、今回は旅に出た重富利次郎の周辺で起きる出来事にも半分くらいページを割いたせいか、王道なんだけどここ数巻とはまた違った雰囲気になっていて、むしろ読みやすかった。
尚武館にも新しい住人(?)が加わったりもして、少しは色合いが変わった感じになりそう。まだもうちょっと読んでても平気かな〜、という感じでした。

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朱川湊人『わくらば日記』

北村薫の『鷺と雪』といい、現代物ではないもののほうが心に残る今日この頃。

読んだのは少し前ですが、印象的だったので軽く覚え書き。
話の舞台になるのは昭和30年代の東京下町。
実際は語り手の和歌子が昔を回想している風になっているんですが、それはだいたい話の最初と最後に語られるくらいで、全体は当時の出来事を彼女の体験そのままに描いている感じ。

和歌子の姉で人や物から過去の記憶を読み取ることができる特別な能力を持った鈴音が、その能力故に様々な事件に接し、巻き込まれていくという物語。

和歌子も鈴音も事件を解決するという名探偵ぶりを発揮するわけではなく、彼女たちは大人や犯人(といっても必ずしも悪人というわけではない)に振り回されて、巻き込まれて、でも中心まではいけなくてただ眺めているしかない。その、少女というか子どもの弱さと、当初は弱いだけだった鈴音がだんだんと強くなっていく姿読んでいて心地いい。

続編の『わくらば追慕抄』は新キャラも登場するので、また違ったおもしろみも追加されています。

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群ようこ「れんげ荘」

大手の広告代理店でバリバリに働いていた40代のキョウコが、口うるさい母親と多忙な生活に耐えかねて会社を辞め、れんげ荘で暮らす話。れんげ荘はシャワーとトイレが共同、冬は極寒、梅雨は雨漏り、夏は虫が大変…というすごいアパート。そこでの暮らしを特に大きな出来事もなく描いていく話。

事件もアクシデントもない(小さいものはあるけど、大げさすぎる出来事はない)、“普通”に近い物語で、とても読みやすい。実際にはこんなふうに生活や仕事を変えられる人はあんまりいないんだろうけど、そこがまたいい。“普通”を物語にするのはとても難しいと思うので、それをこれだけキレイに描けるのには感心させられる。四季のある日本をちゃんと描いているところにも好感が持てるし、読んでいてなんとなくああ、そうだよね、みたいな気分になれて、ちょっと楽しかった。

こういう作品はドラマとかにはしづらいんだろうけど、『かもめ食堂』は映画になったし、その気になれば映像化はありなんだろうな。その場合、キョウコはやっぱり小林聡美なんだろうか(笑)。

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西加奈子「きりこについて」

新聞広告に惹かれて読んだはずなのに、
読み終わったらいったい何に惹かれたのかがわからなかった。
たぶん、猫の名前だな。

きりこという女の子を表現するのに「ぶすぶす」と使いすぎていて、読んでいても気分がよくないし、最後まで読んでもなんだかしっくり来ない。人間は皮じゃなくて本質を見ようってことを言いたかったってことでいいのかな。それを遠回しに言い過ぎてる気がして、うーんって感じでした。

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有川浩『三匹のおっさん』

この著者の代表作といわれるものにはまったく目を通さず、過去に読んだことがあるのは1冊だけ。
なのになぜかたどり着きました。
んで、おもしろかった。

奇抜すぎる設定でもなく、突飛な超能力を持っているわけでもない、
ただの「おっさん」が町内の平和を守る(?)ためにがんばっちゃう話。
起こる事件も実際にあり得るようなことばかりだったし、
おっさんは確かに強いけどどこかにいそうだったし、
孫の高校生の恋物語も無理がなくていい。

たぶん、昔からのこの人のファンの中には、こういう世界は受け入れられないとか、表紙の絵が受け入れられないとかありそうだけど、個人的には新たなファンとか、新たな世界を模索しているんだと考えればそれもありなんじゃないかと思う。固定のファンだけに向けて書いてるんじゃ、一生成長しない作家になって終わっちゃいそうだし。

この作品なら、いろんな世代の人に読んでもらえそうだし、また新しい世界を切り開く一歩になったんじゃないかなあというのが個人的な感想です。

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